2011年09月29日

3月11日からの話

2011年 夏の話。
その頃(今もだけど)、放射能の影響が怖くて仕方なかった。

夏の間だけでもどこかへ避難しようと思った。
北海道や新潟で子供たちの被曝量をさげようと宿泊施設や交通費まで出して助けてくれた団体があった。
ありがたかった。今後どうやって私はその恩をかえしていけばよいのだろう。

ボランティアで一軒一軒宿泊施設を当たってくれたり、フェリーの日程や座席などをとったり、様々なイベントを企画したり、他に仕事もあって大変なのに、我儘な避難の人もたくさんいるのに、本当によくしてもらった。
そんな風に被災者に、福島県人に手を差し伸べてくれる人たちがたくさんいた。


残念だけど、その逆にこっちに来ないでというニュアンスのことを言う人もいた。
母親が東京で習字の習い事をしていたのに、こちらに来るのを遠慮してくれと、作品を郵送もするなって言われた。
よく他県に避難した子供たちがいじめにあっていると聞いていたが実際に身内が受けるとショックだった。

でもこれが現実だった。他県に行って「どちらから?」と問われ、「福島です」というと顔つきの変わる人もいる。
それはそれで悲しいことだったが、きっと人間ってそういうもので、私だって立場が変わればそうなるのかもしれないと思えた。
自分のことしか、自分たちのことしか考えられなくなる。実際、放射能の恐怖から逃げている時は私自身そうだった。
あの頃は、見たくない人間の姿をたくさん見たという人がたくさんいる。

だけど、そうじゃない人たちだってたくさんいて、自分の命を犠牲にして町の人を救ったり、何度も支援物資を運んでくれたり、停電で見えない中でまだ倒れている人がいないか夜中探し回ったり、もっともっとたくさんの善意や優しさがあったことを忘れないようにしよう。今度は私がそちら側に行ける人間になりたい。家族を守りながら、できるだろうか?

震災からの少し暗い話。記録しておこう。
写真は北海道で大きいフキを持つハルン。
子供は未来だ!ありがとう北海道。ニセコ最高!


3月11日からの話



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Posted by よびり at 00:14│Comments(0)子育て
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